2011年8月30日火曜日

東大生は「ぷよぷよマスター」に出会った.第2回i.schoolワークショップ④




今回私たちのチームでは以下の4名のエクストリームユーザを
インタビューアとしてお願いすることに成功した.(各チームの目標は最低3名)
・ぷよぷよで全国レベルの実力をもつ東大院生
・マインスイーパーで世界一の記録を女子校生(当時)
・全くゲームをやっていなかったが,最近アプリゲームにハマった主婦
・8年間同じゲームをやっているサラリーマン

そのうち私が同行した,ぷよぷよで全国レベルの実力をもつ東大院生
通称:「ぷよぷよマスター」をDAY 4で紹介し,
次回DAY 5にマインスイーパーで世界一の記録をもつ女子校生(当時)
へのエスノグラフィについて紹介しようと思う.

では,まず「ぷよぷよマスター」へ行ったエスノグラフィを簡単に紹介しよう.

DAY 4 ETHNOGRAPHY I "PUYO-PUYO MASTER"
目的:エスノグラフィを行う
手法:エスノグラフィ
ステップ①「インタビュー」
ステップ②「エスノグラフィ」

ステップ①「インタビュー」
前回作成した観察ガイドを参考にインタビューをまず行った.
ここで非常にユニークだった点をいくつかピックアップしよう.

「自分でなんとかできるところと,自分でなんとかできないところ」
つまりどれだけ詰め切っても運に任せるとこもあるということ.
しかし,その運に任せるとこをいかに最小限にするか.
それは「自分でなんとかできるとこ」をできるだけ最大限にもっていくことであり,
そこにぷよぷよに対する面白さがあるのだという.
個人的に麻雀に似ているという印象を私は受けた(麻雀は詳しくないので違うかも)

「ぷよぷよのニコ動は毎日2時間みる」
ぷよぷよをプレイするのももちろん大切であるが,
それ以上にうまい人の動画をみることが大切らしい.
今ではニコ動には見切れない量の動画がアップされているらしく,
通学時間には携帯から必ず動画をみるとのこと.
特にプロのプレイ動画は何度も,何度も見るらしい.

「いままで見えなかったものが見えるようになる」
彼もプロのプレイ動画をはじめてみたとき意味不明だったという.
しかし,何度も何度も繰り返し見ていく中で,
いままで見えなかったものが,見えるようになる瞬間があるらしい.
そしてその瞬間こそ,嬉しさがあり,やりがいがあるらしい.

「ぷよぷよの消える様が美しい」
なんとなくこの言葉を聞いたとき,「芸術的」に聞こえた.
上の「見えないものが見えるようになる」に近いのかもしれない.

ステップ②「エスノグラフィ」
本来であれば,実際の状況(家庭)で調査を行い,人や場所,
物事を理解するためにいつもの空間でエスノグラフィすることが重要だ.
今回は全く同じ状況というわけにはいかなかったが,
彼が家庭で利用している専用コントローラをわざわざもってきていただいた.
さて,彼にぷよぷよをプレイしてもらっているときに気づいた
面白いと思う事実を3つほど紹介しよう.

「ゲーム音楽は消す」
彼のゲームプレイを見ていてまず驚いたことがこれだ.そう,無音なのである.
ぷよぷよというゲームにはしっかりした音楽もあるし,
連鎖を行うときにそれを伝える声などが発生する.
私含めて普通にプレイする際は音楽をガンガンつける.しかし,彼は無音だ.
さらに言えばヘッドホンでクラシックを聴くときもあるという.

「自分の画面は見ない」
ほとんど自分の画面はみず,相手の画面をみて,
相手がどういう手を打とうとしているのか考えるのだという.

「記録にはあまりこだわらない」
いままで累計何回優勝したかという記録はあまりこだわらない.
純粋に一回,一回のゲームを楽しむのだという.

<まとめ>
最後に今回のぷよぷよマスターの言葉で非常に印象に残った言葉を紹介したい.

ぷよぷよも最初から上手いわけではなかった.

やはり日々の努力の積み重ね(毎日2時間は欠かさず上手い人の動画をみるとか)
があるから強くなれた.

自分が今からぷよぷよを始めても,やはり上手くなれる限界があったりするか?
と聞いたときに返ってきたのが,

「飽きずに好きであり続ければ,人には限界なんてない.」

語学でも,スポーツでも,ぷよぷよでも.
やはり毎日2時ぐらいやるようでなければ,できるようにはなれないのかもしれない.

人生の勉強になった一日だった.ありがとうぷよぷよマスター!

東大生は「世界記録のマインスイーパー」に出会った.第2回i.schoolワークショップ⑤へ続く...



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