「たくさんいいアイディアが出たのはいいが,それを絞ることができなった」
第1回ワークショップの振り返りで,
いくつかのチームからこういう疑問・問題があがっていた.
多くのチームではアイディアを絞ることができず,
アイディアのてんこ盛りに近い状態になってしまったチームや,
逆に話し合いをこれ以上しても決まらないとし,
多数決やじゃんけんでアイディアを仕方なく絞ってしまったチーム.
またトップダウンでアイディアを決定したところもあったという.
今回のワークショップはプロダクトデザインのアイディアではなく,
未来洞察シナリオを作成するということだった.
シナリオであることからアイディアが盛りだくさんになってしまうのも
仕方ないとこもあるかもしれない.
しかしてんこ盛りにしてしまうと,
結局どういうアイディアを伝えたいのかわからなくなってしまいかねない.
また,多数決,じゃんけん,トップダウンでアイディアを決めてしまうと,
イノベーションの種を見逃す可能性さえある.
なによりそれによって決まったアイディアにワクワク感はあるだろうか.
なんのためにチームでグループワークを行っているのか.
で紹介した,「ポジティブな解釈」「楽しさによるドライブ」「みんなでつくる」
が失われてしまっているのではないか.
そこで,アイディアが絞れないときにどうするべきか.
今回提案するのが,①各アイディアの良いところ・魅力的なところをブレストする
②良いところ・魅力的なところを書いたポストイットをグルーピング
③チームの方向性にあったアイディアを決める
①各アイディアの良いところ・魅力的なところをブレストする
最初のポイントは良いところ・魅力的なところをブレストすることだ.
日本人はついついアイディアを絞るときに批判合戦することに陥りやすい.
たしかに批判もよりよいアイディアに育てあげるには大事なことである.
しかし,イノベーションを起こすアイディアを発想するときには向かない.
だからこそ全員で各アイディアの良いところ・魅力的なところを,
ブレストという形でポスイットにとにかくできるだけ多く書いていく.
このときアイデア別でポストイットの色を分けると良い.
②良いところ・魅力的なところを書いたポストイットをグルーピング
次はそのポストイットの貼り替えながらグルーピングすることだ.
ポイントはポストイットの数でそのアイディアの善し悪しを決めるのではなく,
チームとしてどういった方向性で考えているのかグルーピングによって,
整理し,可視化することにあるのだ.
③チームの方向性にあったアイディアを決める
チームの方向性が見えたところで,
その方向性に一番適しているアイディアを決定する.
以上の①〜③の手順で必ずしも,アイディアが決定できるとは限らない.
しかし,少なくともチームの方向性を一度共有することができたはずだ.
そもそも,
アイディアがもとまらない=方向性が共有できていない.
ことが主な原因としてあげられるので,
それを解決する手だてにはなるのではないだろうか.
そしてこれによってイノベーションが起きるグループワークのために必要な,
「ポジティブな解釈」 「楽しさによるドライブ」 「みんなでつくる」
の3つを満たすことができるのだ.
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