これまで未来洞察フレームワークを使って未来洞察シナリオを考えてきた.
その第1回i.schoolワークショップの最後のまとめとして,
未来洞察シナリオというものをどうイノベーションに活かしていくのか,
またどう企業がそれを活かしていくのか.それが以下の流れになる.
1. 未来洞察シナリオを「インパクト×不確実性ポートフォリオ」上にプロット
2. 企業・生活者の両方の視点から分析
1. 未来洞察シナリオを「インパクト×不確実性ポートフォリオ」上にプロット
今回作成した未来洞察シナリオだが,
シナリオは一つだけでなくたくさんあった方がいい.
そしてそのたくさん作成したシナリオを
「インパクト×不確実性ポートフォリオ」上に最初に書き込むのだ.
・インパクト×不確実性ポートフォリオ
未来の先見性をもつためには,
こういったポートフォリオにシナリオを書き俯瞰できるようにする.
こういったポートフォリオにシナリオを書き俯瞰できるようにする.
2. 企業・生活者の両方の視点から分析
このポートフォリオを参照にしながら,
それを企業や個人としていかに取り入れるか考えるのである.
未来洞察シナリオはあくまでもシナリオであるため,
企業として実際の企業活用していくためには,評価をすることが重要だ.また,イノベーションは人がそのアイデアに価値を見出してはじめて起きる.
つまり,企業視点と生活者視点の両方での評価が必要ということだ.
そこで,「インパクト×不確実性ポートフォリオ」で着目したシナリオにおいて,
企業視点と生活者視点の両方で以下の分析を行うのである.
・企業視点での評価
①自社の既存の戦略・強みと合致または,関連性があるかの分析
②競合の既存の戦略・弱みと合致または,関連性があるかの分析
③ビジネスバリューチェーン視点での分析
→ポイント
①,②,③は主にビジネススクールで行うようなフレームワーク・分析が求められる.
・生活者視点での評価
①シナリオやアイデアが実際に受け入れられるかどうか検証する
②エスノグラフィー調査などの生活者の調査
→ポイント
シナリオを絶対視せずに,生活者の調査からみえてくる点と,
未来シナリオとのすり合わせ・ブラッシュアップを積極的に行う.
以上をやることで未来洞察シナリオは,
初めて企業でもイノベーションを起こすために使えるものとなると思う.
<あとがき>
さて,本記事で第1回 i.school ワークショップ「日本の農業の未来」
の各場面の詳細を紹介していくシリーズ「東大生は...」はここで終了だ.
未来洞察フレームワークについて少しイメージは湧いていただけただろうか?
i.schoolのワークショップは本年度は全7回行う予定になっているが,
各ワークショップのファシリテーターは全て異なり,
また使用するフレームワークも全てなる.
したがって,イノベーションを起こすためのフレームワークにいくつか触れ,
一年を通して実際にいろいろ使ってみることになる.
ここで注意したいののは,フレームワークは便利ではあるが,
無理やり使うものではないということだ.
やはりそのテーマや状況に応じてうまく使い分けることが重要だ.
よってぜひ各フレームワークの特徴,
メリット・デメリットは把握することは意識したい.
といいつつも,やはり使ってみて初めて自分のものになるものなので,
フレームワークを使うのに失敗してもいいから積極的に使っていきたいものだ.
第1回ワークショップは合宿形式であったが,
第2回i.school ワークショップ「未来のゲーム」は3か月間毎週水曜日で行われる.
また使用するフレームワークも未来洞察フレームワークではなく,
今度は「エスノグラフィー」を使いながら,未来のゲームについて考えていく.
エスノグラフィーとはなんぞや?なぜいま注目を集めるのか?
未来のゲームは今どうなってるの?そして,今後どうなっていくの?
これらはまた余力があれば「東大生は...」シリーズとして,
第2回i.schoolワークショップ「未来のゲーム」を今後紹介していきたいと思う.
どうぞご期待を.
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