2011年5月6日金曜日

イノベーションが起きるグループワークをするために覚えておきたい5つの心構え


今回のワークショップは今年度初めてでもあり,
初めてi.schoolに参加する人が過半数を占める.
そこで2日目の午後からのグループワークが開始する前に,
i.schoolのグループワークで覚えておきたい5つの心構えについてのお話しがあった.

まずその5つの心構えをここで紹介したいと思う.
①異分子への傾聴
i.schoolでは理系・文系,専攻,学年,学生/社会人が一つのチームになる.
したがって,日常ではあまり接することのない人とグループワークをすることになる.
彼らとは価値観や意見が全く食い違うこともあるため,まるで異分子的存在だ.
しかし,そういった異分子の話しも傾聴することでいままでなかった化学反応が起きる.
そして,その化学反応こそイノベーションの源泉になり得る.

②ポジティブな解釈
自分とは異分子的な人と一緒にグループワークをやっていると,
相手のことがあまりにも理解できないがゆえに,ついつい否定がちになることがある.
またi.schoolのワークショップでは,
みながいままで触れたことのない新たな思考法を使う.
本当にこれで大丈夫なのか?アウトプットが出せるのか?
そんな不安なときにこそグループ内でのやりとりに対して,
ポジティブな解釈をする必要がある.

③楽しさによるドライブ
みんなが楽しんでいるときにこそ面白い良いアイディアが浮かんだりする.
だからグループワーク中の楽しさは必ず大事にしてもらいたい.
逆にいえば,楽しくないときこそ注意するべきである.
それはきっと他の心構えを忘れているときだからだ.

④みんなでつくる
わざわざ意見がいまいち合わない大人数でグループワークするより,
一人や少人数の方が楽な時だってあるかもしれない.
しかし,イノベーションは一人では起こすことは難しい.
大人数でより多くのアイディアを出し合ったとき,それがもとで面白いことが起きるものだ.
イノベーションは妥当な組み合わせより,意外な組み合わせで起きる.

⑤最後は執念
i.schoolではアウトプットがすばらしいからといって,
特別に単位がもらえるわけでも,賞品がもらえるわけでもない.
つまり,議論するのを諦めてしまえばそこで終わりだ.
そして,それ以上のものは生まれない.
でも,i.schoolをイノベーションを学ぶ場である.
諦めずに最後まで議論すれば,それだけ多くの疑問や困難にもぶつかる.
こういったことが最終的に自分の経験として,次に活かされていくはずだ.

なぜこのような心構えをわざわざはじめに覚えるのか.
それは,i.schoolでは「ぶつかるのが当たり前」だからだ.

これは自分の経験からの話しになってしまうが,
グループワークのアイディア出しでよくぶつかったチームほど,
結果的にいいアウトプットになっている気がする.

逆にいえば「ぶつからない」グループからは,
堅実なアイディアが多く,ぶっ飛んだ(イノベーティブ)なアイディアは出てこないことが多い.

堅実もたしかに重要だ.しかし,ここは一つ勇気をもっておもいっきりぶつかり,
たくんさん化学反応を起こしてみるべきだと思う.
i.schoolこそそれを試してみる場所だと思う.

だからこそ,5つの心構えを念頭に,
ぶつかることを恐れずにi.schoolのグループワークに挑んでもらいたい.

そして,i.schoolとは書いたが,イノベーションが起きるグループワークをするために
ぜひ普段から覚えておきたい心構えでもあると私は思う.

2 件のコメント:

  1. 大きな企業の中にいると、異分子に出会うことが難しい。
    いや、異分子でいることが難しいのか。
    http://ataichi.blog.so-net.ne.jp/

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  2. そうですね.おっしゃる通り難しいと思います.
    私はまだ大企業に勤めたことがありませんので,実際にのどうなのかはわかりませんが…
    ただ言えるのは日本の大企業の多くの社員は非流動的だと思います.
    同じ会社に何十年もいると,自然に異分子でなくなる,または異分子は外に排除されていくのではないかと思います.
    さらに,部署内での交流もまだまだ発展途上だと聞きます.
    そういった意味で,異分子と出会うためには会社間での流動性,または最低でも会社内での部署内の流動性が必要なのではないかと私は思います.

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