紹介するといったままかなりの時間(3ヶ月以上)が経ってしまったが,
本日から再び再開しよう思う.
第2回ワークショップでは「ゲーム」をテーマにその未来像を描き,
新たな製品・サービスアイデアの着想に至ることを目指す.
第2回 i.school ワークショップ「未来のゲーム」概要・動画の紹介
で全体の流れを紹介したので,今回からは各回の詳細を紹介していく.
これはあくまでも私が考えたワークショップのポイントである
ということに留意していただきたい.(当たり前のことも多いかもしれない)
<マイ・ポイント>
自分が今回うまくできなくて,
もう一度やるとしたら自分としてこうすればもっと良いのではと思ったポイント.
DAY 1に行われた「ゲーム」というテーマへの導入について,
事前課題の説明を含めて紹介する.
DAY 1 UNDERSTANDING "SHARING & CLUSTERING"
目的:テーマについての理解を深める,お互いを知る
手法:ファクトカード,クラスタリング(KJ法),全体共有
ステップ①「ファクトカードの紹介」
ステップ②「クラスタリング(KJ法)」
ステップ③「全体共有」
記念すべき初回を前に参加者には全員事前課題が出された.
その事前課題とは...
-------第2回ワークショップ事前課題----------
「皆さん自身や知人のゲームに対する行動や意識の変化を探っていきたいと思います.
そこで,以下のような素材を当日持参ください.
<身の回りのゲームトレンド>
広くゲームに関することであれば何でも構いません.
PS3やWii,X-Boxなどのゲーム専用機,携帯やPCを用いたソーシャルゲーミング,
カードゲームなどアナログ媒体を用いた遊戯,
あるいはプレイヤーが集まって物理的な場を共にして楽しむものまで….
皆さん自身が「ゲーム」と感じるもので,
とりわけこの数年,盛り上がってきていると感じる事象を取り上げ,それを
・ 象徴する1枚のイメージ(写真、イラスト、チャートなど形式を問いません)
・ 140字以内の説明書き以上を1セットとして,
それを3セット以上,5セット以内作成してください.
記述内容は,一般的な解説にとどまらず,
皆さん自身や皆さんの知人がどのように感じ,
どのように関わっているかを含めたものにしてください.
作成した課題は必ずプリントアウトして持参してください.
写真、文章記述ともに出力する大きさはA6(A4の1/4)
もしくはL版を目安にしてください。
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参考に私が今回作成したものはこちらだ.
さて,当日は3つのステップで「ゲーム」というテーマの共有が行われた.
ステップ①「ファクトカードの紹介」
ここでは,全員が事前課題として作成したファクトカードを
紹介しながらホワイトボードに貼っていく.
<マイ・ポイント>
・ 「似たようなファクトは同時に紹介」
各自順番に発表するので良いのだが,
自分が準備してきたものと似たものが紹介された際は,
構わず自分の似たカードも次いでに紹介すると効率的でよい.
・ 「聞き手はポストイットに解釈を書く」
発表者以外の人たちは,ただ聞いているのではダメ.
手に必ず1色のポストイットを持ち,
そのファクトカードに対する解釈を書いて,カードに貼付ける.
ここでいう解釈はケースバイケースであるが,
今回の場合「なぜそのゲームが人にとって面白いのか」
を書いたりするといいのではないだろうか.
またダラダラ書くのではなく,キーワードで書くと後々見やすく良い.
ステップ②「クラスタリング(KJ法)」
全員が発表し終え全てのファクトカードが出たら,
続いてそれらをKJ法クラスタリングする.
またクラスタリングする際には,そのクラスタには見出しをつけること.
第1回ワークショップでも紹介したKJ法だが,
みんなが知っていることではないので,ここで再度紹介する.
>>>>KJ法の説明(再記載)>>>>>>>>
KJ法とは文化人類学者・川喜田二郎が開発した手法であり,
断片機なアイデアや定性データを統合し,発展的にまとめるものだ.
しかし,ここでこの手法を使用する際に注意しなくてはならないのが,
単にデータを整理・分類するだけにならないようにすることである.
これはKJ法ではない.
よりイメージを掴むために,ワークショップで紹介された事例を示そう.
いまチームで「関西に関係すること」をポストイットに書いてもらうことにする.
ポストイットには,
「ボケ・ツッコミ」,「せんとくん」,「吉本興業」,「橋本知事」,
「間寛平」,「アニキ金本」,「グランド花月」が出たとする.
・KJ法ではないチーム例あるチームでは,
以下のポストイットをまとめ
「ボケ・ツッコミ」,「吉本興業」,「間寛平」,「グランド花月」
を「お笑い」とグルーピングした.
しかし,これは言葉尻や単純な属性でのグルーピングであり,
KJ法ではなく,ただの整理だ.
・KJ法の使用したチーム例一方であるチームでは,同じポスイットから
「せんとくん」,「橋本知事」,「間寛平」,「アニキ金本」
を「ど根性で日本を元気に!」とグルーピングした.
これは各々が考えた未来像の背景から,
「新しい意味・隠れた意味」を見出しているグルーピングしたKJ法だ.
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
チーム全体で共有されたスキャニングマテリアルから,
そのマテリアルが着目された理由や背景が似ている,
および関連しているものをKJ法を使ってグルーピングし,新たな意味付けを行う.
<マイ・ポイント>
・ 「KJ法にこだわりすぎない」
KJ法は大切だが,あまりとらわれ過ぎてクラスタリングできないのは返ってよくない.
・ 「見出しは質より数」
見出しを考える際に,よく「うーん.うーん.」って唸っているチームがいる.
これではいいものは出ることはないだろう.
たとえそれが的外れであっても,とにかくポストイットに書いて共有しよう.
考えるのはそれからだ.
ステップ③「全体共有」
最後に各チームでどのようなクラスタができたのか発表する.
<マイ・ポイント>
・ 「発表はキーワードを強調し,端的に」
かっこよく発表することは大切ではない.
そもそも限られた時間で,かっこいいプレゼンをすることは求められていない.
大切なのは,自分たちのチームが発見したことをいかに端的に伝えるか.
うまくキーワードを使って,発表するのがベスト.
・ 「考え方はパクるもの」
他のチームがいいことを発表したら,遠慮なくパクろう.
なんか良い!面白い!と思ったものは忘れないうちにメモる.そして遠慮なく使う!
なぜなら今の段階では,アイデア自体が問われているわけではないからだ.
それよりも他のチームがどう考えてるのか.どういった着眼点をもったのか.
そういったとここそパクるべきである.
以上がDAY 1に行われた「ゲーム」というテーマへの導入だ.
チームでのテーマへの導入には,上記の手法で使えるのではないだろうか.
「重要なのは全部マネるでなく,使えそうなとこだけマネることだ.」
続いてDAY 2からはいよいよ業界について詳しい方の講演を聴き,
そこから「未来イシュー」の作成にあたる.
東大生は「未来イシュー」に取り組んだ.第2回i.schoolワークショップ②へ続く...
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