2011年4月5日火曜日

TMI海外研修2010@北京・上海(企業視察編)






今年の海外研修は場所として中国の北京と上海に訪問になった.
初めに,訪問によって初めて分かったこと,
またもっとも良かったと思った訪問先について述べたいと思う。

もともと私は中国には,北京1回,上海2回(そのうち1回は上海に語学勉強で1ヵ月)の
計3回行ったことがあったため,今回は4回目の訪問ということになった.
したがって,今回特に「初めて」と言えるほどのことはあまりなかった.

一方で滅多に訪問することができない企業に訪問することができたのは,
非常に良い経験となった.
今回の研修のなかで一番印象に残ったのは3つほどある.

①雇用リスクと機械化コストのバランス

資生堂の工場見学は非常に勉強になった.
なにより私たちにとって初の中国の工場見学だ.

中国の方は日本に比べると離職率が非常に高いという話しがある.
特に今回訪問した工業団地は多くの企業が集中しているため,
人の流れが簡単ということだった.

したがって,雇用し教育しても場合によっては早いうちに辞めてしまったり,
また教えたノウハウが外に漏れたりする恐れがある.
さらに追い打ちをかけるのが,近年の人件費の上昇だ.

日系企業にとってこういった雇用リスクを抱える中国の工場だが,
実際に工場を訪問すると,私の想像以上にたくさんの人が
手作業をしている光景があった.

この理由として,現在のところは少なくともまだ機械による自動化より,
人を雇って手作業でやった方がコストが低いということからだった.
しかし,今後さらに人件費があがるとどうなるかわからない.
10年後の中国の工場は様変わりしている可能性もあるということだった.

一方で,従業員が辞めないように様々な工夫をしているということだ.
たとえば今回特別に社内食堂でお昼を食べさせていただく機会があったが,
実際に現地の社員さんが食べられているお昼は,
豪華で非常に美味しかった.(私はそう感じた)

お昼ご飯は社員にとって非常に重要ということで,
味やバラエティーにも工夫がされているということだった.

②訪問企業のステータスによる対応の違いと成長性の関係

例えば,中国のメーカー漢王はお世辞にも対応があまりいいとは思わなかった.
漢王の商品に触れさせてくれただけで,あまり対話はできなかった.
百度の場合は,訪問者に紹介する流れを普段通りこなしている感じがあった.
社内を見て回れたのは面白かったものの,
ガイドしてくださった方が百度について深く知っておらず,
深い意見交換をしたかった私たちにとっては非常に物足りなく感じた.

一方で,資生堂とアリババはどうだろうか.
私はこの二つの企業の対応は非常に似ていて,素晴らしかったと思う.

その理由として,来客を歓迎してくれたことや,
偉い方(その企業に経営に携わっている方)が出迎え,
中国の最新動向や日系企業の中国進出の話など詳しく説明してくださっただけでなく,
会社の将来などについての質疑応答に応じてくれた.

このように考察してみると,
アリババがなぜ成長しているのかが仮説ではあるがわかる気がした.
そしておそらく今後も成長し続けるのではないかと思った.

これは他の企業をみたからこそ,比較していえることであり,
資生堂とアリババだけ訪問していたので気づかなかったと思う.

今回多忙の中対応して下さった企業の方々には,
このような学べる機会を作っていただき,本当に感謝したいと思う.

そして学生である私たちにとって企業視察から
非常に多く学べることを改めて感じることができた.
就職活動や将来のキャリアパスにも活かせるのではないだろうか.


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