2011年4月6日水曜日

TMI生にまず読んでもらいたい7冊


4月ということなので,自分がこの1年間で読んで
「TMI生にぜひ読んでもらいたい」
と思った本ベスト7冊の紹介をざっとしようと思う.

TMI生に新しく入る後輩,
これから入学を希望する後輩に参考にしていただきたい.


各々の本のより丁寧な紹介については随時書く予定.

①TMI
東京大学の俯瞰経営学―技術経営戦略学専攻講義
松島 克守 (単行本 - Oct 2009)

TMIの名物授業「俯瞰経営学」をそのまま本に.
主に私の2年上の先輩方(3期生)で扱われた企業とそのときの発表資料が紹介されており,
俯瞰経営学という授業がどういうものか.
先輩がどういうことを学んだのか.その概要がわかる一冊.

②論理的思考(左脳思考)
イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
安宅和人 (単行本(ソフトカバー) - Nov 24, 2010)

今の時代,本屋にいけば論理的思考の本は数多く並んでいる.
しかし,著者がアカデミックとビジネスの両方で活躍されていることから,
この両視点で書かれているのが他の知的生産本や論理的思考本とは違う.
TMIの授業で多く行う論理的なプレゼン作成時や,
論文を書き始めるときの進め方の参考のために読んでおきたい一冊.

③技術経営
技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由
妹尾 堅一郎 (単行本 - Jul 31, 2009)

後期に開講される授業「イノベーションと知的財産」をもとに書かている.
日本の強みといえば「ものづくり」.これは長い間言われてきたことだ.
しかし,その日本がなぜ事業で世界に負けているのか.という疑問からはじまる.
いままで知財といえば複雑だし,つまらなそう.と思っていた人も,
この本でその考えが変わるとかもしれない.
理系系出身の人にこそ,食わず嫌いせずに,早めに読んでもらいたい一冊.

④i.school
東大式 世界を変えるイノベーションのつくりかた
東京大学i.school (単行本(ソフトカバー) - May 21, 2010)

i.schoolはなにを目的に,どういうことを行ってきたのかを紹介する.
技術経営なのに,なぜi.school?と思うかもしれない.
たしかにTMI生は論理的思考法にはかなり強い.しかし,世の中は論理的思考だけではない.
TMI生が本当に将来世の中を変えることができる人間になるためには,
i.schoolで行われている右脳的思考法に少なくとも触れておくべきだと思っている.
一方で本当にその思考法を身につけたいなら,
実際にワークショップに参加しないと理解するのが難しいと思う.
ぜひ東大生であれば,参加してもらいたい.
従ってi.schoolを知るための第一歩となる一冊.

⑤デザイン思考(右脳思考)
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
ダニエル・ピンク (単行本 - May 8, 2006)

左脳思考の価値は今後下がる可能性がある.
なぜ,右脳思考の重要性が増すのか.原因は豊かさ,アジア,オートメーション.
まだ日本ではそこまで注目がされていないが,
すでに世界では右脳思考法への移行が進んでいる.
今後必要になるのは左脳・右脳の両方の思考ができる人だ.
東大でもi.schoolという形で,それが進んでいる.
その右脳思考の必要性を理解するのに,最適な一冊.

⑥イノベーション
イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
クレイトン・クリステンセン, 玉田 俊平太 (単行本 - Jul 2001)

イノベーションがこれだけ重要なのに,なぜ企業はイノベーションを起こせないのか?
そこには,イノベーションを進めようとする際に直面するジレンマがあった.
多くの人は社会に出てから,そのジレンマを経験すると思うが,
この本は社会経験がない学生にそのジレンマを豊富な事例で丁寧に紹介してくれる.
今後社会でイノベーションを起こすために,どのようにしてジレンマを乗り越えるのか.
社会経験のないうちからそれを考えさせてくれる一冊.

⑦企業論・自己啓発
ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則
ジェームズ・C. コリンズ (単行本 - Dec 18, 2001)

飛躍できる企業と飛躍できない企業の違いは?どうして飛躍が可能だったのか.
企業が飛躍するために必要とされる法則が体系化されまとめられている.
ここに記述されている法則は,理想論という意見もある.
しかし,例え現実がより複雑だとしても,まだ社会を知らない学生であるからこそ,
こういいった飛躍している企業に共通している法則を知っておくべきたと思う.
企業だけでなく人の人生にも応用できるこの法則.
将来飛躍したい人には絶対知っておいてもらいたい一冊.

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