私が今回の海外研修で担当していた清華大学との交流について,
リーダーをやらせていただいた動機,開催までの道のり,
開催を通して感じたことと反省点,そして大学交流の今後の展望について述べたいと思う.
本研修プログラムで私は大学との交流のリーダーをやらせていただいた.
これは過去に英語によるディスカッション大会の主催や参加,
また去年7月にも参加した
21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS)主催の
日中韓青少年のプログラムにおける国際交流の経験などが活かせると思ったからだ.
TMIは留学生が多くいが,実際に自分達の足で海外の優秀な大学に訪問し,
そこの学生との交流の場を設け意見交換することで,
また違う刺激を得られるのではないかと思った.
またこれによっていままで以上にTMIの留学生との交流が活発化することを願った.
これは個人的な意見になるが,
そもそも私の過去の経験から日本人は全体的にアジアの他国を
甘くみている方が多いように感じる気がしている(あくまで一部の人間).
そのような先入観こそ,この自分達に身近に感じる大学交流で無くしたい.
将来,日本のリーダーを担う人が多く輩出されるであろうTMIからは,
今回のきっかけ海外の優秀な人たちと競いあえる人材に
どうのようにしてなれるかを考えてもらいたいと私は思い,
リーダーをやらせていただくモチベーションにした.
しかし,中国の大学とのつながりがないゼロからのスタートは簡単なものではなかった.
東京大学のつながりを簡単に使えると甘くみていた私は,この難しさを把握していなかった.
したがって,今回の交流相手である清華大学との交流ができたのは
清華大学出身である留学生に助けられたからであると感じている.
またもう一つ問題になったのが,ディスカッションのテーマだった.
海外研修の全体における問題点でも述べるが,
海外研修のバックボーン的な目的(ビジョン)のようなものがしっかりと定義されていない.
そこでどのような問題提起でトピックを作れば,みんなが納得してくれるのか非常に悩んだ.
最終的には、,大学生が最も関心のあるキャリア形成についてをトピックにした.
これによってお互いの将来の考えを共有してもらえると考えたからだ.
東大と清華大学には将来のリーダーを担う人材が多いことから,
将来のリーダーになるために「どのようなことをいままで行ってきたか」,
そして「どういうことを今後していきたいか」をディスカッションで共有した.
ここで,日中の間で共通点・差異があれば,
なぜこのような共通点・差異が生まれるのかの仮説を構築.
そして,日中におけるキャリアやリーダーに対する考え方を
明らかにすることをディスカッションの内容とした.
この相互理解によって,
将来日中の間でより良いパートナーシップを築く土台になると考えた.
さて開催にあたって感じたことだが,
全体的な流れはとてもうまくいったと思っている.
この理由として一番心配していたTMIの学生の沈黙がなく,
みな積極的に来ていた清華大学の学生と話したり,笑ったり,
私が考えていた理想的な形で交流をしていたからである.
一方で一つだけ残念なことがあった.
清華大学の参加者の人数である.
事前に25名前後の参加者に来ていただけるとの連絡をいただいていたものの,
当日参加者として現れたのは10名.
海外研修直前に日中問題が勃発したので,仕方ないところもある.
しかし,TMIの学生大学交流班で一生懸命時間をかけて準備しただけに、,
正直な感想を言うと非常に悔しいし,残念だった.
また,来ていた学生の多くが学部生だったこと.
彼らの専門がTMIと同じでなかったことに対して,
TMI側から少し不満があったみたいだったので,そこも反省すべき点だと認識している.
このように反省すべき点,改善点は多くあるものの,
私は今回の大学交流はやってよかったと思うし,今後もやっていくべきだと思う。
(清華大学の学生が予定通り来てくれていたら最高だったが…).
やはり自分と同じ世代の現地の学生が,
どのように考えているのかを実際に交流を通して知ることは,
身近に感じやすいだけ刺激も大きいと思う.
一方で今回の開催にあたっては,留学生の力に大きく頼ってしまったので,
次回はもっと早い段階で交流目的をはっきりとさせ,
東大などのつながりを使って開催するべきだと強く思う.
確かに柔軟性などが効きにくくなるなどの問題もあるが,
TMIと似た専攻で,安定した人数,場所を確保するには,
この方法がベストだと考えるからだ.
ぜひ来年もなんらかの形で現地の大学生と交流するスタイルは,
続けていってもらいたいと願っている.
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